第2章 お返しは早めが良いよな?
「お茶入りました」
烈さんの前にコト...と静かに置く。
「ありがとうございます、美織さん」
「いえ!
あれ、星夜さんどうしたの?」
椅子から立ち上がっている。
珍しい...。
「別に、なんでもねェ」
ふいっと顔を逸らされてしまった。
聞いちゃいけなかったのかな?
「美織さん、バレンタインの日まで申し訳ないのですが、書類手伝って貰っても良いですか?
僕だけじゃ終わる気がしなくて...」
「良いですよ」
「ありがとうございます。
助かります」
烈さんから書類を半分受け取る。
そのままソファーに座り、書類をこなそうとしたら声を掛けられた。
「そこで書類やるんですか?」
「え?はい。
いつもここで...」
確かに少しやりづらいけど...と首を傾げる。
「星夜、美織さんに席の説明してないのか?」
「あ?
あぁ。
聞かれなかったしな」
「聞かれなかったら教えないって...。
すみません、美織さん。
書類の前にいくつか説明しますね」
「あ、お願いします」