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隣の彼は目つきが悪い【弱虫ペダル】

第4章 インターハイ


荒北、アンタ取るって言ったじゃん。
こんな所で何してんだよ、、、。

沙織は選手が来るであろう方向を覗き込んだ。
「しっかし、後方集団に飲まれるなんて今年の箱学ってもしかして弱いんじゃね?」
「王者つっても去年のメンバーとは違うしなぁ!」
沙織の耳にそんな会話が聞こえてきた。
「マジで今年は王者陥落もあり得るんじゃね?」
「ありそうありそう!あはは、、、え?」
笑いかけた男は目の前の沙織を見て固まった。
「今の言葉撤回しろ、、、」
「は、、、?」
「アイツは、、、強い」
沙織は男を鋭く睨みつけた。
「アイツは負けねぇって言ってんだよ!!」
今にも殴りかかりそうだ。
「は、はい。すみません」
怯えながら男は謝った。
「、、、よし」
満足したように沙織はコースへ向き直る。
睨まれた男はヘナヘナとその場にしゃがみこんだ。
「だ、大丈夫か?」
「あ、あぁ。マジ怖かった。なんなんだあの女」
「うん。ケド、、、」
「ちょっと可愛くね?」
一心にコースの先を見つめる沙織に男達は見惚れた。


荒北、、、。
そうだろ?アンタ強いんだろ?
見せてやってよ、コイツらに。
証明してよ、、、
私に見せてよ、、、

祈るような気持ちで沙織はコースの先を見つめ続けた。
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