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隣の彼は目つきが悪い【弱虫ペダル】

第4章 インターハイ


沙織はコンビニで買った唐揚げ弁当をぶら下げて店に帰っていた。
途中、スマホが鳴った。
「お、佳奈か」
佳奈から『今日の結果』と題してメッセージが届いた。

佳奈「1日目、1番取ったよ!皆、すごかった!沙織ちゃんと同じ金色の人が1番だよ!荒北くんのお陰だって新開くんが言ってた!」

そっか、アイツやったんだな、、、。

「当然だろ」
佳奈にはそう一言返した。
足取りは軽く、ぶら下げたコンビニ袋は揺れて、唐揚げがゴソゴソと音を立てた。
沙織は店の裏口の扉を開けて中に入る。
そして


「やったーーー!!」
気づいた時には叫んでいた。

よかった、、、。
バイト中、考えないようにしてた。
アイツは証明すると言った。常勝校の箱学が1日目で負けるなんて思わなかった。
それでもこの目で見られないというのは
こんなにも不安になるものだと初めて知った。

上機嫌で弁当の包装を開け、一口目の唐揚げを口に入れようとしたとき、再びスマホが鳴った。
画面には佳奈からのメッセージ。

何だ?

佳奈「でも荒北くんはなんか元気なくて、、、励ましたつもりだったんだけど、怒らせちゃったかも、、、。
謝りたくて新開くんにアドレス聞いたんだけど、やっぱり送る勇気なくて(笑)
沙織ちゃん、代わりに荒北くんに元気がでるメッセージ送ってくれないかな!(>人<;)」
そしてメッセージの最後には、荒北のものであろうメールアドレスが書いていた。

「はぁー!!?」
叫んだ瞬間、箸から唐揚げが落ちた。
「ぎゃっ!唐揚げっ!!」
落ちた唐揚げをすぐに拾ったが、もう食べることはできなさそうだ。
「ハァ、最悪。バカ佳奈、、、」
、、、、
ってか問題は荒北だよ!1位取ったくせに何凹んでんだよ!アイツが佳奈に心配かけるからこんな事に。
唐揚げの恨み、、、マジで許せん!

怒りのメールでも送ってやろうともう一度スマホを手に取り、宛先を入れた所で手が止まった。

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