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隣の彼は目つきが悪い【弱虫ペダル】

第1章 春はあけぼの


「佳奈っ!大丈夫!?」
遅れて沙織が佳奈に駆け寄った。
佳奈を抱きしめたあと、新開に向き直る。
「新開、ありがとな」
「どういたしまして。香田さん」
新開は微笑んで答えた。
荒北はその様子を見て、あることに気づいた。
コイツら、知り合いなのか?新開はチビ眼鏡もデカ女も名前を知っていた。
「靖友!そうだよ。俺たちは1年の時同じクラスだったのさ」
「ハァ!?聞いてねーし!勝手に人の心読んでんじゃねーっつの!!」
食ってかかる荒北にニコニコ微笑む新開。
「ケッ」
荒北はそっぽを向いた。

「なぁ、佳奈。新開ってそうなの?」
「そうだよ、沙織ちゃん!覚えてないの!?」
「ふーん、そうだったんだ」
そう言って沙織は首をかしげた。
佳奈は、新開を見つめて思わず胸を押さえた。
その胸は今にも弾けそうだった。

沙織ちゃん。新開くんは、私の恩人なんだよ。


佳奈は荒北とじゃれて笑う新開から目を離すことができなかった。
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