第8章 秋は夕暮れ②
「あのっ、荒北くん。なんかゴメンね、、、」
なんでテメェが泣きそうな顔してンだっての。
「バァーカ、何がだヨ」
ったく、そんな顔すンじゃねーよ。
「えっと、、、だけど沙織ちゃんは荒北くんのこと、、、って、わっ!」
バァーカ、その名前を出すんじゃねーよ。
俺はチビ眼鏡の頭をくしゃくしゃとした。
顔を上げたチビ眼鏡の頭はそりゃひでぇ有様で。
「ハッ!ダッセ!」
ケド、笑う理由にはちょうど良くて、
「もう!荒北くん、ひどいよー!」
ホント1人じゃなくて良かったぜ。
「っつーか、眼鏡はずしてんの似合ってンじゃナイ!」
ありがとな、チビ眼鏡。
「えぇ!?いまさら!?」
おかげでチョットだけ痛くねェ気がしたんだ。