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隣の彼は目つきが悪い【弱虫ペダル】

第8章 秋は夕暮れ②


アイツ、何?
実はまんざらでもない感じ!?
なんかすっごい不機嫌そうだけど、アイツの喜んでる顔にも見えないこともない?
照れ隠しか?照れ隠しなんだろ!?
それならさっさと、、、


「、、、ちゃん、沙織ちゃん。」
「え?」
名前を呼ばれて、はたと隣を見る。

「顔が怖い」
振り向いた途端、新開が沙織の眉間をトンと指で突いた。
「は、、、はぁ?顔が怖い!?」
沙織は思わず額を手で隠した。
「大丈夫だよ、靖友は」
「んな!何が!?私はアイツのことなんか何も気にしてないしっ!」
「そうか、それならいいんだけど」
新開は目を細めて微笑んだ。
沙織は何となく納得がいかない気持ちで、窓の外を眺めた。




、、、何が、大丈夫だよ。
大丈夫なら何でアイツは最近屋上に来ないんだよ。





結局、楽しかったのは、
アイツと話したいって思ってたのは、




私だけで、、、。





だってアイツの周りには
あんなにも沢山の人がいるんだから。








窓の外には清々しい秋空が広がっていて、
それを見つめる沙織の耳には
荒北の怒鳴り声と
楽しそうに笑うクラスメイトの声が
まるで耳鳴りのように響いていた。



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