第7章 break time③
金髪美女はダボっとしたジャージを着ていて、その下は水着、、、!
ジャージの隙間から見える膨らみと、すらっと伸びた脚はあまりにまっすぐで、、、
その姿は妙に色っぽい。
って、どうしたんだ?アンディ!フランク!
なんかいつもより君たちが熱くなっている気が、、、
「ブッ!!ってか!!アンタ泳ぐの下手すぎっ!!!」
彼女は突然そう言って吹き出すと、我慢ならないといった様子で呆然とする僕を指差して笑い出した。
「んなっ!失礼な!たしかに僕は泳ぐのは苦手ですけど、、、」
まったく!一体なんなんだ、この人は、、、。
うちのジャージを着ているということは恐らく生徒だと思うが。
スクール水着ではなくて競泳水着?みたいなものを着ているのを見ると、もしかして水泳部だろうか?
「いや、だって、、、なんか黒い桃がプールに浮いてると思ったら、、、ぷかーって!!ぷかぷかーって動いてきて、、、まさかのケツ!?あははは!あー腹痛い!!」
「うっ、、、」
み、見られていたのか。
それにしても綺麗な顔をして、若い女性が【ケツ】だなんて!
なんて口が悪いんだ、、、あまり関わらない方がいいかもしれない。
「水泳は、、、これから上手くなるんですよ、、、」
たぶん、、、
いや、努力すればきっと、、、。
「ふーん」
美女はニヤリと笑った。
不覚にもその不敵な笑みに僕の心臓はドキリと跳ねた。
「ま、けど正直アンタは水泳の才能全然ないと思うわ」
「えぇっ!」
希望を持とうとしたそばから打ち砕かれた。
「えぇって!アンタ、少しでも自分に泳ぎの才能があるとか思ってたのかよ!?あははは」
しかも笑いながらである。
もう、なんというか、、、。
「いや、、、思ってはいないですけど」
この口が悪く無遠慮で、人の痛いところを失礼な言葉で突いてくる人を僕はもう1人知っている。
けれどその人は、こんな僕のことを
努力ができる奴だと言ってくれた。
その後、ぶっきらぼうなその人が、褒めてくれることなんてなかったけれど、あの言葉がどれだけ僕の支えになったか。
そしてその言葉通り僕は努力して
インターハイ出場メンバーを勝ち取ったんだ。
「思っては、、、いないですけど、、、」
だから、、、
この人に何と言われようと