第6章 秋は夕暮れ①
「そう?コレ、めちゃ美味いじゃん」
と言って笑う沙織を見て、荒北は顔を歪めた。
やっぱりコイツ、もしかしたら
俺のこと好きなんじゃねェの!?
なんて、
「ハッ!バァーカ!味音痴なんじゃねェの、お前」
「コレをマズイって感じるアンタの舌の方がバカなんじゃない?」
「ハァ!?何だやンのかコラ。このバァーカ!!」
「おぅ!やってやるよ!ホラ右手出せよ、また取っちめてやるから」
期待した俺がバカだったかも、、、。
っつーか、これで触れるだなんて喜んでンじゃねェ!!
俺の右手ェ!!
この、、、バァーカ!
バァーカ!!
バァーーーカ!!!