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隣の彼は目つきが悪い【弱虫ペダル】

第1章 春はあけぼの


「テメェ!佳奈に何をした!!」
荒北の目の前にいるウェイトレスが怒鳴った。
「沙織ちゃん!やめて!!違うの!荒北君は私を、、、」
佳奈の制止を振りほどき、その女は拳を振り上げた。
「佳奈は黙ってろ!、、、答えによっちゃあ、タダで済むと思うなよ、クソ野郎!!」
荒北は目の前のウェイトレスを睨んだ。

この女、俺にタックル決めやがった。何なんだ?フツー、男を吹っ飛ばす女がいるか?レスラーかヨ。
っつーか、、、、、、
「すでにタダで済んでないじゃナァイッッッ!!!」
荒北は自分の置かれた変な状況に気づき、ウェイトレスを跳ねのけた。
「沙織ちゃん!」
佳奈が沙織に駆け寄る。
「ってーんだヨ!!クソ女!!こんな公衆の面前でいきなりタックルするやつがあるかァ!その上、腹に乗るなんて、どーゆー教育受けてきたんだァ!ボケナス!!」
荒北に跳ねのけられ、沙織は尻もちをついた。
「いってーな!女、跳ね飛ばすとはテメェこそどういう教育受けてんだ!クソ男!!」
荒北と沙織が睨み合う。佳奈は目が回りそうだった。
「ふ、2人ともやめて!荒北くん、ゴメン。沙織ちゃんは、、、」
「もーいい!!俺ァ、帰る!!」
荒北は佳奈の言葉をふさぎ、自転車にまたがった。
「おぅ!帰れ帰れ!二度と佳奈に近づくんじゃねぇ!」
「帰ってやンヨ!!元々、好きで近づいたんじゃねンだ!せいせいすりゃァ!」
荒北はそう言い残すとサッサと去ってしまった。
「ハンっ!逃げやがった。佳奈ももうあんな奴に近づ、、、」
「沙織ちゃんっ!!!」
珍しく佳奈が大きな声を出した。
沙織は驚き、佳奈を見た。佳奈は顔を真っ赤にして怒っていた。
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