第2章 依頼の時間
軽く自己紹介をした後、そのまま授業となった。私も一応生徒として入ったからには指定された席で受けなければならない。
「ねえ君さ。転入早々何でE組来たの?」
「学力に問題なけりゃ、何かやったの?」
「見た感じケンカとかしなさそうだし。何か学校の物壊した?」
『少し先生と揉めちゃってね』
隣の席の、赤髪くん。名前はまだ聞いていないがとにかく喋る喋る。そのまま答える訳にもいかず、紙に書いて放り投げたものの。
「ふーん。あっちの先生と揉めるとか、なかなか肝据わってるね」
「カルマ君、授業中ですよ!! 柊くんと話すのは休み時間にしてください」
ほら。堂々と話すから殺せんせーの顔が真っ赤。って、本当に真っ赤だ。改めて、人間ではないと思い知らされる。
「ごめんね殺せんせー。授業退屈でさ」
「にゅや!? そんな、先生の授業が退屈ですか!?」
ふむ。赤髪のこの子はカルマ君か。
26人……と、一台の名前を早く覚えないと。
とりあえず席が近い子から覚えていくのが良いかな。