第2章 依頼の時間
☆☆☆
「柊夕です。よろしく、お願いします…?」
また転校生が来ると烏間先生から聞かされてから、皆警戒心丸出しだった。
そりゃ、自立思考固定砲台、通称律の時も。この前のイトナ君の時も散々な目に遭わされたからね。
でも。
今回は本当の本当に"転校生"みたい。
「えっと、殺せんせーだっけ。これを3月までに倒せば良いんでしょ?」
ピッと人差し指で殺せんせーをこれ扱いする。
律もイトナ君も上の人からちゃんと聞かされてたみたいなのに、柊君はあんまり聞かされてない様子。
皆も俺と同じ事を感じたのか、一気に空気が緩んだ。こんな微妙な時期の転入なんて怪しさしかないけど、本当にただタイミングが悪かっただけか。
無駄に気を張っちゃったよ。
まっ、ただの転入生でも気になるのは気になる。
今まであっちの校舎ですれ違ったことない子だから、外部からの転入で間違いない。
それなら、なんで"エンドのE組"に来ちゃったのか……
ここに転入出来たのなら、学力は問題ないはずなのにね。