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【暗殺教室】偽る君へ

第3章 訓練の時間


終了のチャイムが鳴る前に、烏間先生は授業の終わりを告げた。

今日の授業はこれで全ておしまい。後は着替えて帰宅するだけ。E組の校舎は山奥に存在するため、帰るのも一苦労だけど。


「柊君、この後一緒にお茶しない? 駅前のケーキ屋さんなんだけどー!」

「駅前の? 行く行く!!」


誘ってくれたのはゆるふわウェーブのショートカットが特徴の、倉橋さん。意外と活発な子で、程ほどに話しかけてくれる良い子だ。


「柊君は甘いもの好きなの?」

「好きだよ。特に駅前のとこのバームクーヘン、好きなんだ」

「あそこのケーキ、美味しいよな」


近くにいた渚君と杉野君が加わる。
駅前のケーキ屋さんは評判もよく、依頼の帰りに買う程気に入っている。特に一日限定15個のプレミアムバームクーヘンは格別。


「よーし、皆で行こう! 烏間先生もお茶してこーよ!」


上機嫌の倉橋さんだけど、烏間先生は防衛省からの連絡待ちということで去って行ってしまった。


「私達との間に壁っていうか…一定の距離を保ってるような……」


そう言う矢田さんの気持ちもわかるけど。恐らく烏間先生は生徒たちを仕事相手……コントラクターとして認識しているのかもしれない。


ただの教師と生徒ではなく。
だからこそ敬意を払い、近くなりすぎないようにしている、のか。


ただ単に仕事熱心なだけかもしれないけど。
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