第3章 "大好きなんだけど"
2分後…
亜美「やだぁ!」
紫原「亜美ちん逃げないでよ〜♪待て待て〜」
3分後…
亜美「ちょっ…む、紫原くん、はぁ、タイムタイム!」
紫原「何〜…?亜美ちんもう疲れたの〜…はぁ…はぁ」
5分後…
亜美「はぁ…はぁ…はぁ…」
紫原「はぁ…はぁ…はぁ…」
めちゃくちゃ疲れました…。
だって、紫原くん子供みたいに追いかけてくるんだもん。
私たちはしばらく見つめ合ったままクスクス笑った。
紫原「あはははっ楽しかった〜♪亜美ちん面白いね〜」
亜美「あははっ、私も楽しかった!」
ご満悦の紫原くん。
今まで見た事ないくらいの笑顔。
心から笑っている感じがしてなんだか嬉しくなった。
ふと見るとさっきまでいた大量のヤゴが私達の足音に驚いてどこかへ行ってしまった。
これで私も安心して掃除が出来る。
亜美「よし!やろう!」
紫原「え〜…ちょっと休憩〜」
亜美「まだ何もしてないじゃん!」
紫原くんって本当子供みたいで可愛い…。
……………
そのあと、私達は黙々と掃除した。
途中紫原くんが私に水をかけてきたり、紫原くんが滑ってびしょびしょになったり…
こんなに紫原くんって活動的な人だったんだなって思った。
普段はおっとりしていてこんなにはしゃぐ姿なんて想像もつかなかったけど、
本当はとても明るい人だ。
あと、先生が見回りに来た時、私も一緒にふざけてたのにも関わらず、
紫原「亜美ちんは何もしてないよ〜俺が一方的にふざけてただけ〜」
って、私を庇ってくれた。
結局許してくれなくて一緒に謝ったんだけどね。
でも、紫原くんの気持ちが凄く嬉しかった。
掃除がひと段落した時にはもう部活も終了してて…。
紫原「赤ちんに無断で部活休んじゃったね〜。やばいなぁ…」
あぁーっっ!一番大事な事忘れてた!!