第3章 "大好きなんだけど"
図書室を後にした私はすぐさま放送で呼び出された。
でも、その内容が…
『白百合、紫原、大至急職員室まで来い』
私の他に同じクラスでバスケ部の紫原くんの名前が。
(なんで紫原くんが…?)
もしかしたら授業をサボった事ではなく呼び出されたのかもしれない。
僅かな希望を望み私は職員室へ走った。
……………
"ガラッ"
亜美「失礼します…」
職員室に入るとすぐ紫原くんの姿が見えた。
紫原「あ、亜美ちん来たぁ〜」
おーい、とのん気な声で手を振る紫原くん。
私も小さく手を振り返す。
私が紫原くんの元へ向かうなり先生のお説教が始まった。
やっぱり内容は4時間目の授業をサボった事。
私は苦し紛れに図書室の本の整理をしていた、と言ったがそんな言い訳通じる訳がなく…。
罰として紫原くんと夏に始まるプールの掃除を命じられた…。
(本当…今日はついてない…)
紫原くんは持っているお菓子ボリボリ食べてる。
そういえば、紫原くんはどうして呼び出されたんだろう…?
"ガラッ"
亜美「失礼しました…」
紫原「先生じゃ〜ねぇ」
この人は…怒られたばかりなのに…。
逆に尊敬するよ。