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キセキとの3日間 〜黒バス〜

第2章 "冷静ではないです"


亜美「手伝うって、何を…?」

なんか…嫌な予感が…。

黒子「本、片付けるの手伝ってください。」


強引な…。

亜美「あの、私、先生に図書室の整理の仕事任されてるんだけど…。」

私がそう言うと黒子くんは無表情のまま私に渡した本を一冊自分が持っている本と重ねた。


黒子「じゃあ、これだけでいいです。僕だけでは終わらないので、よろしくお願いします。」

亜美「あ、…はい。」

しょうがない…。

私は諦めて黒子くんを手伝う事にした。

(それにしても、量が多いなぁ)

亜美「黒子くんも誰かに頼まれたの?」

黒子「いや、全部僕が借りたものです」



…え?
それにしても量が…!

黒子「借りっぱなしにしていたらこの量になってしまいました。あなたがいて良かったです」

黒子くんは振り返り、ニコッと笑った。

(や、やっぱり可愛い…!)

唐突な笑顔に胸がキュンとなる。


黒子くんは黙々と作業を続けているけど…無自覚にもほどがある…。

すると、黒子くんは立ち上がり私の方へ来た。

それほど身長が変わらない黒子くんと目が合う。

黒子「それ、あなたの頼まれてたものですか?」

黒子くんが指差したのは先ほど私が片付けをしていた本の山。

亜美「あ、うん、だけどこの時間じゃ終わらないから放課後やるつもり」


そう言って黒子くんから頼まれた本を本棚に戻す。
一冊減らしてもらったこともあってすぐに終わった。


すると黒子くんはその本を一冊ずつ本棚に戻し始めた。

亜美「ちょ、黒子くん!?それは私が頼まれたやつだよ!?」

黒子「手伝ってくれたお礼です。この時間に終わらせましょう。」

また私に本をドカっと渡してきた。

まぁ、二人いれば終わるかもしれないけど…。

亜美「黒子くん、次の時間大丈夫なの?」

黒子「お互い様です。…ほら、間に合わないですよ」

亜美「あ、はいっっ!」

そんな私を見てクスっと笑う黒子くん。
でも、手伝ってくれるんだ…。

やっぱり黒子くんは優しい。

私も黙々と作業をするが、普段ほとんど図書室に足を運ばないのでどこにあった本なのか全くわからなかった。


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