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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第100章 【番外編】いっぱいに満たして



いつもとは違って緩急のありすぎた行為に、身体がついていけなかった。
起きたら昼過ぎで、お洗濯もお掃除も終わってて、私も綺麗に着替えさせられている。
「下着…付けてる…」
頭は相変わらず蕩けてて、腰はばっちり痛い。
なんならふくらはぎや肩なんかもミシミシする。
どれだけ力が入ってたのかちょっとわかってしまって、尚更恥ずかしい。
「やっと起きたか?」
「…あ、はい、おはようございます…」
用意された熱いカフェラテを渡され、でも、私は目を合わせられない…。
「おいコラ、なんでどっか向くんだ、こっち向け!」
「ひゃっ!」
両頬を片手でぎゅっと潰され、目線を無理やり合わせられる。
その手が昨日…なんて考えてたら顔がますます熱い。
「…っ!!」
顔も好きだから、困る…。
「え、えっと…ごめんなひゃい…」
「何を謝罪してるかわかんねえなぁ」
「う、ううう……」
という私も、昨日何故あんなに怒らせてしまったのか、実はよくわかっていない。
ただ、ヒリヒリする繋がるところと、腰の痛みで相当なことは伝わっている。
なんなら下腹部もちょっと痛い。
「はぁ、うちの御姫様には難しい問題だったか」
真っすぐ向かせる手を離され、そっと頭をぽんぽんとされる。
どうやらそこまで怒らせてはいないようだ。
ただどうしてもあそこまでされる仕打ちになってしまったのかがわからない…。
「昨日、誰と帰ってきたか覚えてるか?」
「……」
それを言われて思い出した。

菅原くんと澤村くんに軽く飲もうって誘われて、つい嬉しくて行った。
弱めのサワーを1杯飲みきったところで程よく酔っていた。
いろいろ近況報告をしていたと思う…。
楽しくなっちゃって2杯目を注文したあたりから記憶があやふやになる。
大分眠くなっちゃって、菅原くんの肩を借りておうちまで帰ってきた気がする。
澤村くんはそれに茶々を入れていた。
「すみません止めたんですけど…」
「たらいまれすぅ〜」
「……」
ムッて顔されてなんかそれが嬉しくて、人がいるのもお構いなく私からキスをしていた。
「おくってくれてありがとぉ」
と二人ににこにこ手を振ってお別れを告げたけど、冷静になった今、場が凍っていただろうことを思うといたたまれない。
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