• テキストサイズ

迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第11章 傷痕


家に着くなり、制服を破る勢いで脱がすと、部屋の隅に立たせた。
「ムカつく」
「…っ」
「こうなることくらい、わかってたでしょ?」
「…ごめん、なさい…」
それでも定期的に呼ばれて乱暴にされるより、俺一人に何かされる方がマシ。
あの一瞬でそこまで計算していたのだろう。
「おうちの人に何サれればそこまで考えられるわけ?」
「……それは、言えないです…」
怯えきった顔が心地いい。
俺が求めていたのはこれだ。
「もういいよ、察しついたから」
「…!!
徹さん、それは、お母様たちには……っ!」
近くにあったボールをすれすれ横に投げた。
大きな音を立て、るるはびくっと肩を震わせる。
「うるさいなあ。
言うか言わないかは今後のお前にかかってんだよ」
「…っ!!!」
足の力が抜けたようだ、るるはその場に崩れ落ちるように座った。
それをいいことに、うつ伏せにすると後ろから何もせずに黙っていきなり突き立てる。
「ひっ…!!!」
「あー、まだムカつく」
「うっ……いた、いたぃ…」
自分の制服から、たまに吸っている煙草を取り出し、火をつけた。
煙が部屋に充満していく。
「ねえ、お前マゾなんだから、もっと痛がってよ」
じゅっと背中に押し付けると、いつもの可愛い声とは違い、悲痛な声が上がる。
/ 708ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp