第93章 【番外編】大掃除
【新しい恋はまだ無理です】
るるさんから珍しくチャットが飛んできた。
『渡したい物があるから会いたいんだけど、24日しか空いてなくて(>_<)
大丈夫かな?』
という内容だった。
一旦凄く浮かれたし、テンション上がりすぎてテーブルに膝をぶつけた。
『こっちは大丈夫だけど、相手は平気?』
一応冷静なふりをして、尚且つ相手の事情への配慮。
完璧な返信に一人ガッツポーズをする。
すぐに、大丈夫、と返ってくるのを見ると、本当に大丈夫そうだ。
(俗に言うクリスマスデート……!)
盛り上がらない訳がない。
約束の日程までずっと頬が緩んでいた。
相変わらず綺麗過ぎる一方通行な片想いではあったけれど、今しばらくは抜けられそうにはない。
待ち合わせに向かうと、完璧の二文字しか出てこないるるさんが待っていた。
(ニットワンピース…!!)
華奢な身体のラインをしっかり出しつつ、強調される膨らみ。
俺にこれ以上何を期待させてくれるんだるるさん!
「ごめんね、待たせちゃった?」
「あ、ぜんぜん!今来たとこ」
「いつものとこでいいかな?」
いつものカフェを指差され、それに肯定し頷く。
こういう些細なことすら幸せを感じるのだから、るるさんは本当に凄いと思う。