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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第91章 【番外編】浸食


私のお願いは虚しくも無視される。
代わりに、少し苦い煙の味がするキスをされた。
「…っ、ふ、くっ、んぅ……」
甘く優しく翻弄されながら、労るように背中の傷を一つ一つ撫でられる。
「んんんん!!!」
そのまま奥を抉られ、また達してしまう。
望んで迎えるそれは、なんと甘美なんだろう。
味蕾すら痺れて、唾液に甘味すら感じる。
「は、はぁ、ぁ……」
痙攣のおさまらない身体をなんとかしたくて、目の前のその人にしがみつく。
私はすっかり脱がされているのに、彼はしっかりパーカーを羽織っている。
なんとなく、ずるい。
「イイんだろう?これが」
今度は目を合わされて、はっきりと意地悪なその笑い顔を見た。
「……っ!」
「好きな野郎とするセックス。最高だろ?」
「……」
図星をつかれて何も返事が出来なかった。
続きを促され、あっさりとまた飲まれていく。
地に足が付かないようなふわふわした感覚。
腰にむずむずと走る疼き。
夜明けを迎える頃には、すっかりとその虜になっていた。
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