第88章 【番外編】ソレイユ
年末の番組をゆったりとした空間で眺めながらこんなことを思うのはおかしいかもしれないが、いつもより遠慮するるるが気になった。
珍しくこちらから言ってしまった程に。
「嫌じゃなければ…その、よぉ?」
「……」
言葉を詰まらせると、るるも戸惑いがちに視線をあわせてくる。
苦悶の表情を浮かべながら彼女はまた息を吐いた。
まだほとんど触れてないというのに、身体はどこか熱く、苦しそうだ。
それほどまでに想ってくれているというのなら本望だが。
かぷりと下着をしていない胸の先端へ齧りつく。
いつもより感度の上がった身体は、悲鳴を上げるかのように震えた。
抑えていたのは明らかだが理由が見つからない。
「いつもみたいに誘ってこねえのか?」
本人に直接聞いてみようと口を開く。
「だ、だって、起きれなくなっちゃうから…!」
翌朝のことをどうやら真剣に心配してたらしい。
無性に、可愛く思えて、改めて布団の上へ組み敷く。
「起こしてやる」
「…っ!で、でも…」
ガキ臭いとは思ったが、一泊の近場旅行だというのに、自分はすっかりテンションが上がってしまっているようだ。
床に落ちていたバスタオルと、ローテーブルにのっかるティッシュをこっそり引き寄せた。
固い生地の浴衣を僅かに開き、透き通る肌を目に焼き付ける。
逃げないように腕で上体を抑えながら、柔らかな唇を貪った。
リップ音をわざと立てながら吸い付き、やっと開いたそこに舌を挿入れ、またわざと大きく音を立てながら味わう。
その粘膜刺激からか、脳内から興奮作用がどばっと溢れる。