第10章 初恋
苦痛に満ちた声が部屋に反響する。
「おねが…おねがいです、やめて、やめてくださいっ…!!」
あまりの痛さと苦しさに、彼女はぽろぽろと涙を流す。
「な、なんで…?なんでみんな、わたしに…っ」
そこまで言い掛けてるるは続きを言うのを止めた。
「私に?」
「あっ、うぅ……きいちゃ、やだ…」
あまりの苦しさに本当にただ漏らしてしまったのだろう。
無意識に呟いた言葉は、本来誰もが聞いちゃいけない一部分だったのかもしれない。
漸く自身が半分納まったところで、また改めて聞き出す。
「るるは…他の人ともこういうコトされたの?」
「ち、違う……」
「ウソ。顔そらした」
顎を掴んで一気に奥まで入れる。
「あああああっ!!」
血が流れて太腿を伝う。
あまりの狭さと、渇きによる摩擦で、俺自身もヒリヒリと痛い。
多分彼女は処女で間違いはない。
ただ、慣れた態度や媚びた様子から、他のコトは恐らく知っている。
そして、身にそれが染み付いていることが、なんとなくわかった。
痛みに耐えてからまた彼女の顔を見る。
怯えて、震えて、苦痛と恐怖で歪んだ綺麗な顔。
またぞくぞくと鳥肌が立つ。
「目を見ろ」
「…っ!!」
見透かされるようで怖いのか、合わせては外すを繰り返す。
「ねえ、もしかして死んだ奴らになんかサれたの?」
「…!」
「ビンゴか…。もしかして、ソイツらはるるに殺されたの?」
「!!!」
勿論実際は違う、とは思う。
でも毎日恨んで苦しんでつらい思いをさせてきた相手に少なからずそんな感情はあったのだろう、るるはその言葉に肩を震わせて図星をつかれたかのような顔をする。
「俺の親に言ったらなんて顔するかな?
るるにどんな気持ちを抱くと思う?
ねえ、ねえ、どーなると思う?」
ギチギチとナカが狭まる。
筋肉が緊張して絞まっていくのだろう。
「や、やだ、おねがい、だめ…っ!」
涙を流して俺に懇願した。
そう、その顔が見たかった…!
「あはは、最高…っ!!」
ぞわぞわとした快感が身体を巡ると、あっという間に射精感が襲い、真っ白なその肌にかけていった。
「るるちゃん、明日、帰る家があるといいね?」
後始末をしながら最高に笑った。
気だるさが襲う深夜、震える彼女の背中をひたすら優しく朝まで撫でた。
俺の歪んだ愛情。
世界一愛しいと思った女。