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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第81章 【番外編】幸せになります


帰りのバスで、猛くんはずっと繋心さんの悪口を言っていた。
「ただのヤンキーじゃん、るる姉も何がいいんだよ…嫌だよ…」
しょんぼりするのはまだまだ子供らしくて可愛いと思った。
「いい人なんだよ、ほんとはね。
優しくて強くて、あったかいの。
たまーにああいう風に拗ねてね、可愛かったり」
「惚れた弱味につけこまれてんだ……」
「難しいこと知ってるね…」

徹さんが帰って、猛くんは泣きそうになりながら今日の出来事を話していた。
「徹がだらしないからあんなヤンキーにぃー!!」
「俺!?」
いつもより大分押され気味の徹さんが少し面白かった。
久々に顔を見たお兄さんに挨拶して帰ろうとしたけれど、夜も遅いし泊まって、と引き止められ、諦めてご飯を食べてお邪魔していくことにした。

私の使っていた客間に、お兄さん達が泊まるということで、私は居間に座ってぼんやりとしていた。
深夜、テレビを消音で付けて、流れていく字幕をただ眺める。
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