第80章 アップルアンドシナモン終

散らばった缶や瓶を適当に端に寄せ、カラカラと音を鳴らした。
口では嫌がるクセに、嬉しそうに受け入れる。
指同士を絡ませ、あまり上手くはないが上に乗り、吐息に混じってたまに甲高い声を出す。
見上げたその光景は、慣れてはいても、綺麗だと思った。
羽織っている物をやんわりとおろし、華奢な肩が逆行で際立ち、余計に繊細な印象を与える。
「ひぁ、あ…、また、またきちゃう…っ」
ぎゅっと指がより一層強く握られ、その奥がぎゅっと狭まる。
「ぁあああ……」
声を抑える為にか、手を口に寄せる。
すかさずその口に指を這わせ、舌を絡ませるように促すと、恍惚の表情でその指示に従い、淫猥な水音をさせていく。
関節を曲げ、爪の際にまでゆっくり舐められ、ちゅっとリップ音をさせながら咥える。
一本ずつ、丁寧に舐めさせ、そしてやがて、指の間へと辿り着く。
「はぁ、あっん…」
急に顔を赤らめ、恥じらうようにその行為を続ける。
「なんだ？」
「ん、んぅ、好き…っ」
行為に対してか、自身に対してかはわからない。
ただ、嬉しそうにそう溢す。

結合部から抜きとり、切ない悲鳴をさせたあと、ぽたぽたと垂れる蜜を吸いながら真似するかのようにソコに唇を寄せる。
「だ、だめっ…！あっ…！やだぁっ！」
溢れ出す水分を床に散らしながら、尚もソコを弄び、柔く勃った痼すら食む。
「きゃぁ…！！」
声量を抑えろ、と指示するには、少し遅かった。
ソイツはとうに起きていたようだ。