第78章 【番外編】誰にでもある願望
微塵も成長していないソイツは、ただゆっくりと着ている物を一人で脱いだ。
家までの道程も地獄だった。
いつもより絡む指や、とろんとした顔は、人通りのあるところでは止めて欲しい。
何度となくそんなことを叱ったが、直す気配はなし。
そしてまた叱られたいと思わせるかのように、居間に足を踏み入れた瞬間押し倒された。
「また怒られてえのか」
「ん、あ、うん…」
服の上から柔らかに身体の中心のソレを触られる。
「触っていいですか…?」
「触りながら聞くな」
呆れながら、上に乗ってくる変態女を見やる。
少し切ない笑顔を浮かべながら、ソイツは人のジャージを勝手におろし、直接触ろうと着ている物を剥いでくる。
「……好きだな…」
「うん……」
見事に反応する自身を器用に手で弄りながら、ちゅ、と挨拶でもするかのように軽いキスをされる。
ぐぽぐぽと、口内の空気を潰す音を激しく立てながら、彼女は嬉しそうに咥えて上下に頭を動かす。
たまにとろんと蕩けた顔で見つめてくるのが堪らない。