第69章 【番外編】夏の夜の夢

「ふぁ…、ん、んぅ…」
さっきとあまりにも違うのか、必死に答えようとしている。
これはいい練習になりそうだな、と唇を離して笑った。
「いじわる…っ」
「すぐイくからだろ？」
「だって……好きですから…」
不意討ち過ぎる反応に、息が詰まる。
柔肌を撫でる手は腹に差し掛かった。
余韻のせいか、言葉のせいか、ナカがぴくぴくと蠢いているのが振動でわかる。
骨盤をまわり、やがて、中心に辿り着く。
部屋着の短パンがくすぐったい。
手を入れ、線をなぞる。
「ん、んー…！」
「言いたいことあんなら言え」
もどかしそうに膝を擦り合わせ、涙を溜めて見つめてくる彼女に独り言のように溢した。

「……乱暴に、さわってください…」
「どんな？」
「なか、けーしんさんのでっ、…かきまわして、ぐちゃぐちゃにして…」

恥じらいながらも、随分素直に言った。
大分切羽詰まっているのだろう。
指を滑り込ませ、緩急をつけてナカのざらついた壁を触る。
「ふぁあぁっ…！やぁ、ちが、うのぉ…！」
「うっせ」
「ぁ…ひぁあっ！だってぇ…！」
ぐしゃぐしゃと水の音が増えていく。
指を曲げ、知り尽くした体内の一点を攻め、すぐにナカが絞まるのを肌越しに感じた。
手のひらまで水が溜まり、与えた刺激の一つ一つを取り零さずに全て反応してくれるこの身体が、可愛くてたまらない。
「はぁ、はぁ、ぁ……」