第69章 【番外編】夏の夜の夢
「寂しいです…」
明日からの荷物を用意しているとるるがそう呟いた。
「家に置いてくのも心配だな…」
「大丈夫ですよ、何かあったら連絡しますから」
「おう」
暴風雨の中、一人置いてくというのもなかなか気になってしまいそうだ。
しっかりしてそうで、かなりぼんやりしているところもあり、何か事があってからの対処も慣れていないだろう。
一通りブレーカーの位置なども説明したが、いまいちどういう物なのか理解したかわからない。
このくらいの大きさの台風は初めてだというのも、不安の要因の一つである。