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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第68章 【番外編】泡沫のクリオネ


「ぁ、えっと……」
「起きた?よかった、具合悪くなって倒れちゃってたよ」
「……そ、そうなんですか…」
一応迷惑かけたことに謝り、お礼を言った。
複雑なのが、ここがそういうホテルだということだった。
「寝込みを襲う趣味はなくて、ちゃんと起きてから遊ぼうと思ってね…」
ベッドサイドに置かれた器具を見て、なんて嫌な趣味なんだろうと呆れる。
否定は勿論しないけれど…、見ていてあまり気持ちのいいものじゃない。
真っ先に拘束具を、その大きな手は取った。
悲鳴とか聞きたいタイプの人だ……。
過去の経験から、うっすらとそういうのを察知する。
ありがたいことに、この手のタイプは、既に汚れたモノが好きじゃない。
自分で壊すのが嬉しい。
「お礼は口だけじゃなくて、身体でも払おうねって…」
「…しょーがないですねぇ」
ゆっくり、手を伸ばし、誘い込む。
ちょっと昔は、誰でも多少は我慢出来たのに、今は怖いのと気持ち悪いので、指が震えそうだ。
もう少しの我慢……。
「……っ」
上半身に身に付けていた物を、丁寧に脱がされる。
慣れていない感じからすると、ますます効果的なのが伺えた。
恥ずかしがる振りをして、覚悟を決めて、背中を向けた。
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