第7章 本音とオレンジジュース
さすがに日付が変わる頃には、全員帰っていった。
見送りがてら外の空気を吸い、本日最後の1本に火をつける。
「じゃーなー!」
最後に嶋田がぼそっと、
「よかったね」
とだけ言って帰った。
誰にも聞こえなかっただろうが、なにがだよ、と空に返した。
家の電気は自室以外消えている。
もう寝静まっているんだろう。
もうすぐ夏だというのに、夜はまだ寒くすら感じる。
酒の回った身体には丁度良く感じた。
一緒に出てきたるるは薄着のせいか、身体を揺らして体温が下がらないようにしていた。
「戻ってていいぜ?」
「ううん、その……」
「…」
「あの、聞きたいこと、あって……」