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迷い道クレシェンド【HQ】【裏】

第5章 迷子




「るる、探したんだよ。
親も凄く心配して探してた」
「……っ」
悲しそうな目を一瞬向けると、すぐに俯いた。
「どうした?」
顎を無理やり上げ、こちらと視線を合わせさせる。
「……!」
恐怖でひきつった小さな悲鳴が一瞬聞こえた。
「俺が、そんなに怖いの?
おいで、今日くらいは優しくしてあげる」
制服のブラウスのボタンを一つ一つ外す。
数日しか経っていないのに、何年もこの肌に触れてない錯覚。
あまりの気持ちよさに手のひら全面で感じるように堪能した。
下着を外そうとすると、鎖骨にある真っ赤な印に目を奪われる。
「あのオジサン、マジでヤったの?
警察に言いに行こうか」
上から重ねるように吸うと、ひくっと身体が反応した。
「だ、ダメ!!!!」
はっとしたように彼女は大声を出した。
じわりと胸元に焼けつく何かを感じる。

「なんで?」
「……」
「何か脅されてんの?」
「違う……好き…だから…」
バン、と大きな音を立てながら、畳に彼女を突き落とす。

なんだ、その、女みたいな反応。 

腹が立つというより、胸焼けのような気持ち悪さ。
「もう通報しちゃおっかなー」
「だめ!だめっ!!」
自分の服を脱ぎながらスマホを片手で探した。
不愉快だ。
人のモノを盗んでおいて。
それを庇うコイツも。
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