第25章 【番外編】合宿と長い夜
噛むようにキスすると、甘ったるい声に似合わないコーヒーの香りがする。
「ん、んっ、はっ…」
いつもより余裕ないのはお互い様。
こんな、たかがキスで昇っていく感覚。
雑になっていくのに、荒い呼吸が漏れた。
「あっ、も、…っん!」
「このドM、毎回俺の怒鳴り声で興奮してんのかよ」
「ん、してる…」
赤い顔を反らされる。
「んなヤラしい顔で見て」
「ぁ、やだ、やだ、ごめんなさっ…」
いつもと違うシンプルな部屋着。
前をゆっくり開けると薄いキャミが目に入る。
片手は腰に手を回し、逃げられないように固定し、もう片方でやわやわとしっとり潤った皮膚に触れる。
(これ、そそられるな…)
困ったような真っ赤な顔で、るるはごめんなさいと繰り返す。
どんどん加虐心が燃えていく。
「んんっ!!ぁ、けい、しんさん…あっ」
「あ?」
「ん、も、ちょくせつさわって…」
どこを?と聞く前に、胸元の飾りを思い切りつねる。
「ひあっ!」
と悲鳴に似た甲高い声が上がる。
物足りなくて押し倒しながらはだけさせると、風が冷たいのかぎゅっと抱き寄せられた。
指通りいい髪に指を絡ませ、たっぷりと胸元を弄ぶ。
「んぁ、あっ…!」
余裕のない喘ぎが煽ってくる。
口はあえて外さない。
くぐもった声が直接頭に響いてくらくらしてくる。
「んは、は、あっ…ふぁ…」
「まだ足りねえか?」
「は、い、いき、たい…」
呼吸を整えながら途切れ途切れに言われると、下腹部にぎゅっとした何かが流れる。
「くそ、今日は虐め抜いてやるから」
ぐっと軽い身体を立たせ、壁に手をつかせる。
白い細い脚がすらっと出るふりふりしたショーパンは、なんだかそそられる。
柔らかい生地を少しズラして一思いに後ろから突き刺した。