第23章 ひかりはでぐち、でぐちはあなた
なのに、私は、病院で目を覚ました。
「なん、で………」
私だけ、生き残ってしまった。
絶望しかない。
火傷はほとんどなかったが、少し身体のあちこちを痛めてた。
徹さんの家族は本当に優しく私を迎えてくれた。
それに、罪悪感しかなかった。
上面だけの愛情だとも思っていた。
私に衣食住を提供してくれている。
そんなの、偽善なんだと。
だから、徹さんが私にすることは、当然の報いだとも思った。
徹さんの前では、媚びなくていい。
素のままの私を、叱ってくれてるようで。
背中の傷は、私が背負わないといけない罰。
痛くて怖くて仕方がない。
それでも私にはこれが必要。