第14章 たまにはいいだろ?
ボタンのあるシャツにすればよかった。
脱がされるときのバンザイって、少し恥ずかしいよね?脱いでしまっているから、今はまた別の恥ずかしさもあるんだけど、ね。
「舐めていい?」
「…ん」
うん、とか
はい、とか
声に出すのは恥ずかしくて。だから私は小さく頷く。でもそれだけでエルヴィンは分かってくれる。
これから先は…もっとスゴいんだ。でも何がどうすごいか、具体的には説明できない。ただ覚えているのは気持ちいいってこと。あと、エルヴィンが厭らしいってこと。でもそんなエルヴィンが好き。『こんな姿見せるのは君だけだ』そう言ってくれたエルヴィンが、好き。
ズボンが脱げると晒された外気に瞬間肌が震えた。でも直ぐに降り注ぐお日様の光でじんわりと暖かさを帯びていく。
立てた両膝を開き、その間に大きな体を器用に滑り込ませるエルヴィン。
見てる、私の下着を見てる。
見てる、私の中心を見てる。
「エルヴィン…」
「あぁ、すまない。
つい見とれてしまった」
そうやってじっと見られるのも興奮するよ。見られているだけで体がどんどん熱くなってくる。でも、でもね、先に進みたい。だから名前を呼ぶんだ。それだけでエルヴィンは私のしてほしいこと、分かってくれるから。
もう触らなくても分かるくらい濡れていた下着を脱がされ、やっと直に見てくれた。ねぇ、お願い。見ているだけじゃだめ…もっと…もっと…
「…とろとろ。溢れてる」
「ん、だってエルヴィンが」
「俺はなにもしていないよ?」
そう、なにもしていない。だからこそ溢れてしまう。
これもエルヴィンが言ってたこと。
『君は蝶を誘う花のようにとても美味しい蜜を持っているね』
『こんなに溢れさすのは、俺を誘っているのかい?』『だとすると俺は蝶、か。最高のご馳走を手に入れた蝶だな』って。
今もそう思ってくれてる?
ほら、すぐそこ、エルヴィンの肩越しにひらひらとちょうちょが翔んでる。透き通るくらい真っ白で綺麗。エルヴィンもだよ。その厭らしい顔、すごく綺麗…
だから、先に進みたい。
貴方と二人で、一緒に進みたいんだ。
「エルヴィン、…お願い」
「仰せのままに」