第12章 オアシス
「喉が、渇いた」
「ぁ…」
下着姿のナナバをベッドへと横たえ、ゆっくりと両膝を開く。
「…いいだろ?」
水差しからグラスに注がれた分は、全て飲みきったらしい。
つまり、エルヴィンがこれから口にするのは…
(…っ…)
恥ずかしい…
しかし、それ以上に、求められているということに、無上の喜びを感じるのもまた事実。
「ん」
ナナバが微かに頷けば、エルヴィンは待ちきれないとばかりに、ぢゅ、と音を立て布越しに吸いついた。
「あっ、エルヴィン、そんな…
そのままなんて…!」
「…脱がせる時間も惜しい…」
そう言っては、舌を押し付け上下に擦る。
するとみる間に新しい蜜が溢れ、既に出来ていた染みをさらに大きくしていく。
「凄い…ほら、こんなに溜まってる」
ほんのり膨らんだクロッチ部分。
エルヴィンがつんとつつけば、たぷん、と聞こえそうな程だ。
「甘い、いい香りがする。
全部…、全部、俺の……」
「!」
親指が隙間から入ったかと思えば、ナナバの入り口が容赦なくさらされる。
「…ん…」
ひやりとした感覚に、ささやかな快感が背筋を駆け、思わず溢してしまった艶声。
そして、ずらされたことで、溜まりに溜まった蜜は支えを失い…重力に逆らわずとろりと垂れていく。
見えていないはずなのに…
エルヴィンはそれがシーツにつく寸前、舌先で器用に舐め上げごくりと飲み込んだ。