第7章 怪しいお薬
「よし。次は、桃」
「も、も…」
そんなもの何処にあるのか。もういくらも力が入らないナナバは、焦点の定まらない視線でエルヴィンの動きをゆっくりと追う。
「ほら、美味しそうに熟している。
こっちも食べ頃だよ?」
エルヴィンはナナバの中心、とろとろと愛液が流れ出すそこにしゃぶりついた。
「まずいな…
これも、ん、いくらでも食べられる…」
入り口の柔肉を唇で食む。
適度な厚みに柔かな感触、そして食む度に滴る甘い汁。それら全てがエルヴィンの思考をどろどろに溶かしていく。
そうやって最後に残るのは…ナナバへの渇望のみ。
「このまま全部、食べてしまいたい。
君の全部を…ん、ちゅぷっ、……ごく」
「ぁ、待っ、んっ!んん!」
「ナナバ…俺の……ん」
「エルヴィンは、はぁ、優しいから…」
「…?」
「だか、ら、薬の事、っん…
気にして、くれてるんでしょ?」
「……。…"栗"もあったね」
蜜壺から舌を抜くと、ぷっくりと膨らんだ小さな粒の皮を剥き、迷うことなく吸い付く。
そして、空になったナナバのナカには指を二本。時折引っ掻くようにしながら差し込んでいく。
「ひっ、あっ、あぅ!!」
ちゅぱちゅぱ、ぺろと、吸っては舐める音
ぐちゅぐちゅぐちゅと、中をかき混ぜる音
どちらも丁寧に、丁寧に…だが途切れなく聞こえてくる音は、エルヴィンから与えられる甘い刺激の証拠だと、ナナバは本能で感じ取る。
「あ、あっ、んぅあ!やっ!
そんな、しちゃ…エルっ、ヴィン!!」
「ん、…もし、薬を飲んでいなければ、
…はっ…今夜ここには、来なかった?」
「!!」
「教えてくれ」
「…来てた…
エルヴィンのところに、来てたよ。
薬なんて、関係ない…」
「ならば、これ以上は何も言うな」
エルヴィンはらしくなくばさばさと脱ぎ散らかすと、そのままナナバに覆い被さる。
「俺は君が好きだから、君を抱きたいと思った。君も同じで、抱かれてもいいと思ったからここに来た。それだけだ」
「……うん」
「ナナバ…」
ぬちゅ、という粘り気のある水音。
舌と指で解されたナナバのソコは、狭くもあり、だが拒む事なくエルヴィンを向かえ入れる。