• テキストサイズ

【テニプリ】この気持ちに名前を

第3章 笑顔


「...不二さん、姉ちゃん、危なっかしい所もあるけど、優しい姉ちゃんだから、宜しくお願いします」
「え、あ、彰!?」
「うん、そのつもりだよ、彰くん」
「不二くんまで...」


そう言ってお茶を置いて、彰は出ていった。


「弟さんもいい子だね」
「恥ずかしいなぁ...こんな所見られて」
「ううん、手塚さんの傷が少しでもなくなったらいいなって思ってたから、良かったよ」
「不二くん...なんで、そこまでしてくれるの?」
「なんで、かぁ...そうだね、君の笑顔が見たいから、かな?」
「え...」


な、なんて恥ずかしいことをサラッと言うんだ...
今私の顔、真っ赤っかに決まってる!

「ね、だから笑って?」
「ふふ、不二くんも、意外とキザなこと言うんだ」
「うん?まぁ、そうだねぇ...キザついでに、お願い1つ、聞いてくれる?」
「ん、なに?」


お願い、なんて、可愛らしいことをいう人だ。

「優衣ちゃんって、呼んでもいいかな?」
「へ!?」

お、お願いって、それ!?


「はは、顔真っ赤」
「ふ、不二くんのせいだよ...」
「ね、いい?」
「あ、うん...いいよ?」


そう言うと彼はやった、と笑った。

その顔を見て私は少し心臓がドキリと鳴ったような気がした。
/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp