第2章 彼女の傷
「俺はアイツのことなんでも分かってます、みたいな態度、気に食わないな」
「アーン?不二、お前優衣のこと気に入ってるのか?」
「そうだね...彼女の過去を知って、彼女を支えてあげたいと思うくらいには気に入ってるよ?」
「上等じゃねぇか...俺とお前はライバルだな」
「へぇ...君もまだ彼女を気に入っているのかい」
「アイツには本当に申し訳ないと思ってる...が、アイツを気に入っていたのも確かだ、今度こそ俺の手で幸せにしてやる」
「ふぅん...まぁ、ボクも負けないよ」
「お前ら...」
彼女をボクの手で笑顔にしたい。
そう思うことは、ボクの自由だろう?
君を、幸せにできるのが、ボクだけであったらいいのに。