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【テニプリ】この気持ちに名前を

第2章 彼女の傷


「彼女が俺の障害になる確率...98%」
「乾...そういう事を言うなよ」
「データを持っているのが俺だけだったからデータテニスが出来たんだ、全員がデータを手に入れてしまえばデータテニスは通用しない」
「彼女はなにも部員にデータを渡している訳じゃないよ?ただ、皆のためにアドバイスをしているだけだ」
「そうなのか?何故そんな面倒なことを...」
「彼女は多分、面倒なんて思ってないと思うけどね」


自分が必要だとされることが嬉しかったのだろう。
彼女は誰よりも他人のために働き、ボクらのために力を尽くしてくれている。

...少し、心配になるほどに。


「不二は、彼女が気になるのか?」
「え、なんで?」
「...心配そうな目で見ているからな」
「そんなに分かりやすかったかな...。彼女、働きすぎじゃないかなって」
「確かに、部員全員のデータをとるのは物凄い労力になるとは思うな」
「乾もそう思う?しかも彼女、レギュラー以外のドリンクやらタオルやらの準備もしてくれててね...少し心配なんだ」
「それは確かに働きすぎだな。いくら部活で動いていないとはいえ、相当負担になっていると思うぞ」
「だよねぇ...少し、休ませた方がいいのかな」


彼女が倒れてしまう前に。
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