第3章 バトルバーチャルワールドで力を
「全く話が見えないんだけど?」
「全然わかんねー」
「同じく」
華楓と竜紀と陽二の3人は全く理解出来ずマドカをただ見つめた。
“えっと…この世界は夢の世界と言うより皆様の脳内を使って具現化させた異世界と言った方が近いでしょうか”
「いや、もっとわかんなくなったし」
竜紀はマドカの説明に頭を抱え始めた。それもそのはず、いきなり異世界に来ましたと言われて信じられるやつはそういない。少なくともここにはいない。
“そもそも現実世界とは別に異世界が存在します。そこまではいいですか?”
「「「は…はい…」」」
同じ動きで同じスピード、同じ言葉を話すマドカ3人に対して同じ返事をする3人。
"その異世界にリンクする方法は人間の脳を使うのみなのです。ですので気を失ったり寝ている貴方がたの脳にリンクをさせ今、こうしてここにいるのです!"
「…よく分からないけど、とりあえず私たちの脳があって今この真っ暗なところにいて、この二人とも会えているってわけね」
"そういうことです!"
「全く、面倒なことをしてくれるな」
「それ」
3人はマドカの言うことを信じざるを得ない状況にいるのはすぐに分かったが呆れてため息がつくばかりであった。
"ちなみにここの世界であったことなどは脳内リンクにより記憶されます。なのでこの世界で身につけた動きなどは現実の世界でも大抵の事はできるようになります!能力や戦闘などは不可能ですが…"
「は?能力?何それ」
本当に何だかわからなくなった華楓は頭を抱え早く目覚めろ、そう思い続けたが覚めることもなく
"あ、無理やり目覚めるのは不可能ですよ!左手で指パッチンをすればメニューが表示されますがこの部屋はチュートリアルですのでリンク解除は不可能です"
「なんだ結局ダメなんじゃん」
大きくため息をした陽二。ほか2人もいい加減にしろと言った目でマドカを睨む。
"まっマドカを見ても何もなりませんよ!とりあえずチュートリアルをクリアして頂かないと"
「なんかさ、ゲームっぽい感じといい案内人といい某バーチャル系アニメみたいだな」
「思った」
「何それ?」
「有名なアニメ、華楓は知らなくていいよ」
"とりあえずチュートリアル中にも案内しますのでまずこちらの扉へ!"