第7章 目指すは女神の森
「ごちさま!」
「ごちそうさまでした。華楓ありがとう」
「これくらい別にいいっての」
三人は夕食を食べ終えた。竜紀と陽二は一段落しソファでくつろいでいる。華楓は食器洗いをしている。
「じゃあ明日の10:00に学校横の図書館でいい?」
洗い物をしながらソファにいる竜紀と陽二に向かって華楓は言う。
「俺はいいよ、部活行かないし」
「俺も予定はないから」
陽二は部活をさぼると言い張る竜紀を冷めた目で見ながら言う。
「よし、皿洗いも終わったし、ログアウトしますか」
手を拭きながら華楓はソファの方に来る。
「だな、こうやってくつろいでるけど俺ら現実世界では飯食ってねぇもんな」
「うん、現実に戻ってやるべきことしないとな」
陽二の言葉に相づちをする華楓と竜紀。
「てことで各自の部屋でログアウトね」
この世界での時刻は20:30、自然とおやすみと口にする三人は各自の部屋に行った。
「さてと、ログアウトして…」
ベットに潜り込んだ華楓はメニューを開きログアウトを見つける。
「次ログインするときは、ここで目覚める」
そうつぶやいた華楓はログアウトをタップした。そして華楓の視界はフェードアウトしていった。
華楓が目を開けたときにはそこは現実の自分の部屋だった。
「こんなに過ごしても1分しかたってないんだね…」
時計を見ると18:31。18:30にログインしたので1日分の1分しかたっていない。
「なんか疲れたな…」
のびをしながらつぶやく。脳内の世界とはいえリンクはしているので多少の疲労感は感じる。
「ご飯の前に少しライバのこと調べてみようかな」
華楓は自分のノートパソコンを立ち上げてログインし、ブラウザで検索しようとキーボードに手をかけた時、華楓のおなかが鳴った。
「先にごはんにしよう」
するとちょうど良く母親からご飯だと声がかかり、華楓は自分の部屋を後にし、1階のダイニングに向かった。