第7章 目指すは女神の森
19:00
「ご飯出来たよ!」
華楓の一声で自室にこもっていた陽二と、ソファーでぼーっとしていた竜紀がダイニングに来た。
「竜紀はおかわりないから」
「隙がねぇ…」
そうして竜紀と陽二の前にスープが置かれた。
「はい、どうぞ」
「いただきます!」
「いただきます」
華楓の一声で竜紀と陽二は食べ始めた。
「うめーなこれ!」
竜紀は気に入ったようで勢いよく食べる。
「華楓って料理できるんだね」
「ほんと!お前料理できたっけ?」
「私だって最低限の料理はできますよ!」
「褒めてやってんだよ」
「どうも」
黙々と食べる華楓。すると陽二が話し始めた。
「あのさ」
「陽二くんどうしたの?」
「女神に会いに行くとは言ったものの、何処に行けばいいのかわかってるの?」
そういえばといったように華楓と竜紀は顔を合わせる。それを見てため息をつく陽二。
「はぁ…とりあえず女神のことを洗いざらい調べた方がいいんじゃないかな?」
「うん…」
少し不満げに相づちを打つ華楓。
「華楓何か不満でもあんのか?」
その様子を見て聞く竜紀。
「この世界ってさ、結構大きな企画みたいなことを恋雪さん言ってたでしょ、なら現実の世界でも何か調べられるのかなって」
「確かに」
華楓の言葉に納得する竜紀。
「少なくとも施設とか医療系の所に行けば調べられそうな気がするな」
陽二も納得する。
「だから今日はもうこの後ログアウトして現実に戻ろうかなって思うの、うちの学校のそばに国立の図書館あるし明日そこに行って探してみようかなと、土曜で学校もないし。みんなどう?」
「あれ華楓お前部活は?」
「一年のみの自主練。いつもはなんだかんだみんな自主練行くんだけど、コーチが一年を鍛えたいからって二年は来るなと」
「なるほどな、陽二は?」
「土曜は基本ないから」
「そう言ってるけど竜紀は?」
「俺土曜は毎週出れないってことにしてっから」
「竜紀お前部活くらい真面目にやれよな」
「うっせー」