第3章 バトルバーチャルワールドで力を
"おめでとうございます!これでチュートリアルは終わりです"
思った以上の体力消費に息が上がる3人。
"言い忘れましたが華楓様の能力はウォーターエアーという水と空気を纏うことが出来る能力です"
「いやさっき使ったからわかるけどね。まぁだからと言って信じてるわけじゃないけど何もかも」
「そー、だいたいこんなパクリみたいな世界夢じゃねーの?」
「これで夢だったらまじで勘弁だわ」
3人からは愚痴がこぼれる。無理もない。いきなり異世界と言われモンスターと戦わされる始末だ。
"夢じゃないです!ちなみにシステムがパクリに見えるのは皆様の脳を使って具現化しているので記憶にあるものに近くなることがあります!そういうものかと"
「あのね、もうこれ近いとか似てるとかの次元じゃねーよ、瓜二つ。全く一緒だっての」
ツッコミどころ満載のマドカにツッコミを続ける竜紀。マドカはもちろん完全無視で話を進める。
"それと武器なんですが、お2人は先程選んでいただいた物がメイン武器となります。他のものも選べますがアップデートなどしてスキルを上げていくと一番高くなるのはメイン武器です"
「まじかよ、薙刀選んじまった」
やってしまったと少し焦る陽二。
「まあ薙刀も鍛えれば強くなるんじゃん?」
「ならいいんだけどな」
「てかよ、そもそもこの世界が存在するのかって所だろ、異世界とはいってただの夢だったらシャレになんねーよ」
"ご心配なく、ちゃんと異世界です"
「納得できるようなできないような…」
ザワつく3人に対し咳払いをし本題に戻るマドカ。
"あと大事なことは2点です。こちらの世界の時間軸と現実世界の時間軸は違います。基本はこちらの世界の1日あたり現実世界1分です。ただ、5日連続で滞在すると6日目以降は1時間あたり1分になりますのでご注意ください"
「てことはこの後現実世界に戻っても1分しか経たないってこと?」
"そういうことです。それとこちらの世界にも通貨があります。セルです。皆様の初期設定の服や装備ではこの世界で生きていくのには困難ですのでご購入をオススメします。1人あたり10000セルお渡し致しますので。以上でチュートリアルは終わりです"
その言葉と同時に真っ暗な世界は消えて目の前には古きヨーロッパのような街中が広がっていた。