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恋に恋した女の子

第1章 先生好きだよ


バレンタイン当日になった

心を込めて込めて作った
先生の為のチョコ
愛だけを詰めたチョコ
受け取ってくれるかな?
ウキウキしながら教室へ向かう


今日は1限目から先生に会える
楽しみで仕方なかった。が、
まさかの持ち物検査だと噂が流れて
心から後悔した

学校が終わってから1度帰ってからでも良かったのに
気持ちだけが先走ったせいで。
このチョコの運命は悲しいかなボッシュート
風紀委員に回収されて
後に担任の歌仙先生の手に渡る
きっと風流じゃないとかよく分かんない怒り方で
皆を叱るんだろうなーって思った


「おい」
「えっ?!」
「邪魔だ」

そう冷ややかな声でイラつくのは
わたしの王子様だった

「あ、大倶利伽羅先生…」

風紀委員を見送る為に扉の前に立っている私を
大倶利伽羅先生は酷く見下した様に見つめる

嫌われた
直感が叫ぶ
これ以上怒らせるとまずい
私はそそくさと席に戻り授業が始まる
いつもと違うのは
今日は先生の顔が見れない
見たらきっと悲しくて泣いてしまうから
周りから見れば真剣にノートをとる奴
全然違うんだけどね
胸が苦しさで一杯だった

初めて私だけに話しかけてくれたのに

邪魔だの一言が脳に響く
確か頭の良さそうな人が
言われた嫌な言葉の100回のうち
1回は言った人から聞いて
後は自分の脳内で99回再生してるだけ
って言ってた
今の私まさにそれだよ
先生の声勿体無いけどリピートを止める
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