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恋に恋した女の子

第1章 先生好きだよ


お風呂をあがって
親との会話も済ませ自室に戻ってきた
ふと存在を思い出したシャボン玉
夜中なのに吹いてみたくなり
窓を開け吹いてみる

久しぶりにこんな事した
小学生以来かもしれない
夢中になりたくさん吹いた

シャボン玉は先生に対する気持ちに似ていた
どれだけ大きく作られて空に登っても
結末はどれも同じ破れて無くなる

楽しかった筈のシャボン玉もやる気を失くした
窓を締め心が空っぽになり寝た


次の日はどうしても先生に会いたくなくて仮病を使って休んだ
その次もその次も
一度会わなくなれば
次はもっと会いにくくなるなんて
誰も教えてくれなかった
ずるずると2週間休み続けた

心配をしたのかなんなのか
先生から電話がかかってきた
ディスプレイには王子様
何が王子様だ

しつこく鳴り響く着信音
いつまでも終わらない着信に腹が立つ

『なに?』
『やっと出たな』

この声色はきっと目尻を下げている

『何回も何回も煩い!
行きたくないから行かないの
先生の顔を見たくないから行きたくないの!』

一方的に告げ切断し携帯を壁に投げた

違うの違うんだって
こんな事言うつもり無かった
みるみるうちに涙がこぼれ出す

どうして電話くれたの?
まさか心配してくれた?
この前は大丈夫だった?
明日は学校に行くよ!

伝えたかった言葉が今溢れ出す
ただ普通に話したかっただけなのに
自分の嫌な部分が全て出てしまった
もう駄目だ本当に駄目だ

狂った様に泣き叫び
あらゆる物を投げちらかした
壊れるものなら全部壊れてしまえばいい
壊れる前に私が壊せばいい
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