第2章 過去の記憶と生命と
『あなたは捨てられていたのよ。あぁ気持ち悪い』
まるで汚れ物を見ているような目で私を見ていた。
そんな思い出しか無かった。
* * *
メリオダスSIDE
こいつの事情は、俺とキングだけが知っている。
国の人間とありながら、邪魔者扱いされたこと。
エリザベスと義理の姉妹だということを。
そして一人ぼっち、と“思い込んでいる”ところ。
ミーシャの顔が悲しみに染まっていた。
多分今までのことを思い出しているのだろう。
メリオダス
「なぁミーシャ」
そう呼ぶと、こちらを見てくる。
メリオダス
「傷が癒えるまで泊まっていかないか?」
ミーシャ
「・・・・・(コクリ」
メリオダス
「あ、でも店の手伝いはしてもらうがな」
ミーシャ
「・・・・・・・」
ミーシャ
『別にいいよ』
メリオダス
「本当か!なら助かるな!!」
そう言うと、再び沈黙が訪れる。
メリオダス
「・・・・・・ミーシャ」
ミーシャ
「?」