第2章 過去の記憶と生命と
少しの間、メリオダスと話した。
・・・・・・・・・メリオダスが一方的に喋ってただけだけど。
ちょっとしか聞いてないけど、冒険はすごく楽しかったみたい。
エリザベスも楽しそうだったって言ってた。
メリオダス
「さてさて、俺からは結構話したし、次はミーシャが教えてくれないか?」
ミーシャ
『私?』
メリオダス
「あぁ。お前もたくさん冒険してきたんだろ?」
ミーシャ
「・・・・・」
メリオダス
「・・・・駄目か?」
ミーシャ
「・・・・・・(コクリ」
メリオダスには悪いけど、今の私は喋れない。
喋っちゃいけないんだ。
ごめんね。メリオダス。
メリオダス
「あ、そーいえばエリザベスに本当のことは言ったのか?
・・・・・・ミーシャ・リオネスのこと」
ミーシャ
「(ブンブン」
メリオダス
「そうか・・・。もしかして、言わないつもりか?」
ミーシャ
「(コクリ」
メリオダス
「即答かよ・・・・。
ミーシャ、もうこの国には戻らないのか?」
ミーシャ
「(コクリ」
メリオダス
「そうか・・・・」
沈黙が訪れる。
真夜中なので、昼間よりもいっそう静かだ。
メリオダスが言った通り、私の本名はミーシャ・リオネス。
そう、ここリオネス王国の者だ。