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キヲク巡る

第1章 。。。


「戦いが終わったんだって!」
大勢の人たちの前で誇らしげに私はさけんでいた

そんな反応をよそに
皆は表情を曇らせる

「そうか…」
三日月の様な人が呟く。

「もう戦わなくていいんだよ?
たぶん元の姿に戻って
今の苦労なんて全部無くなるんだよ?
なんでそんなに暗いのさ!」

皆の反応が気に入らないかのように
私は口をとがらせ
少し拗ねたような素振りをしている

「戦わなくていいのは嬉しいんだが
お前との生活も終わりかと思うと…な」

今にも泣きそうな笑い顔で誰かが言う

「でも皆が平和であるなら
私はそれが幸せかなー
これ悲しいことかもしれないけど
いつかいい思い出になるからさ!」

何故私はこんなに陽気に話しているんだろうか?
湿っぽい雰囲気の中で私だけ。
皆に話している筈なのに
誰の顔も見ようとしない
なんで?

そしてまた暗転し
自室で泣いている私がいた

「あぁ、ついに終わっちゃうんだ
悲しいな…辛いな…
大好きだよ離れたくないよ…」

さっきとは打って変わって
涙に暮れる私。
戦いが終わるのはいい事なんじゃないの?
皆が幸せになれる最後じゃないの?
どうして溢れてくるの?
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