第1章 。。。
「おーい!大将、便りがきてるぞ」
「なんだろ?誰だろ?」
「たぶん政府じゃねーのか?」
「そっか、ありがと!」
手紙を受け取った私は
自分の部屋までの廊下を歩く
庭では10人ほどの子供たちが鬼ごっこをしている
縁側では男性達が連なり
お茶と茶菓子を頬張り何かを談笑している
その横を通り過ぎようとした時に呼び止められた
「なぁ主や」
「どうしたのみ…き?」
「戦いが終わればわしらはどうなるのかのぉ」
「そうだねぇたぶん元に戻るんじゃないかな」
「それは少し悲しいなぁ」
まるで夜空に浮かぶ三日月の様な人が
悲愴を浮かべながらお茶を手にする
「君も茶をどうだ?」
「後でご一緒させてもらうよ!」
「ではその時に私の髪を梳いてくださいますか?」
「ぎ…ま...は甘えたがりね」
「……さ、ま―――」
またしても変な夢を見る
名前を呼んでいた
私があの人たちの名前を呼んでいた
なのに起きるとその部分だけ思い出せない
庭の子供たちは皆同じような服を着て
縁側には袴を着ている人達が何人かいた
特徴で名前をつけるなら
三日月、お茶、狐、緑の高身長
飛び跳ねる子、ガハハ
我ながらセンスのなさに思わず吹き出す始末
私はあの人たちと一緒に暮らしていたんではないか
そんな疑問が頭に浮かぶ
ただ、何故あんな大勢と暮らしていたのかは以前謎である
それにただの夢の可能性も否定出来ない
辺りは暗く
まだ夜は明けない
もう1度眠り明るくなったら散策しようと考えた