第1章 三成さんと永利さん
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よっと、立ち上がったのは良いが急な戦闘で足がフラついたのを
左右で数珠丸と光世に両脇ガッチリと掴まれてた
私そんな、何か連行される宇宙人みたいなんだが
「ほう、数珠丸恒次、大典太光世を従えるか。石田殿は」
相手の審神者の三日月が、うちの面々を見て面白そうに笑ってるけど目が笑ってないよね。
まさか生身の人間と手合せすると思って無かったから
手加減が難しくて。手をグーパーグーパーさせて…
キンッ
こっそり攻撃しようとしてた歴史修正主義者どもを1PT程切り刻ませて貰った。
はー、スッキリ
「見事な剣技やなあ」
「そりゃどーも」
相手の男は闇の婆娑羅で霊力と体力を食わせて頂いたけど
まだ立てたのか。どんだけ霊力持ってんだこの男。
誘われたのはこいつらも同じか…合流したとこを一気に潰そうと思ったのか
地上、屋根の上、と。うじゃうじゃ歴史修正主義者
「また面倒臭い量やねえ」
「貴様達と私達で分けて倒すぞ」
「はいよー」
気付けば審神者の男と阿吽の呼吸で大量に居たのを其々
器用に半分ずつ斬り捨てて行く
流石に私も参加しないと光世達が折れそうだな
サポートに回って婆娑羅を纏い居合いで切り刻むと「流石やなぁ」と
あんたも笑ってないで斬りなさいよ。
粗方片付いたとこで向うも無理だと分かったのか撤退していく
「あるじさま!にげられます!」
「深追いは禁物だ今剣、こちらも退くぞ」
「はぁい」
残念そうな今剣の頭を撫で、帰るぞーと背を向けると背後から不満そうな声
「何だ」
「いんや~?ちょっと審神者同士で交流してもええんちゃう?」
「いきなり斬りかかって来た奴が言うかそれ…」
あーだこーだと言う男を無視して目の前でゲートを開く
明日演練あるから皆の稽古しなければな
「あーあ。行ってもうたか」
ちょっと寂し気な審神者の永利を見て太郎は深く溜め息を吐く
次郎はによによ顔で主に近付き
「えーちゃん、彼、明日演練って言って無かったかしら?」
「せやな」
珍しく、あの男に興味を持ったのか話に食いついてくる永利が面白くて
次郎が明日、久しぶりに演練に行こうと提案した