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三成さんと永利さん

第1章 三成さんと永利さん


03

一番高い建物の屋根の上に三成は居た。

光世に隊長を任せ、敵の誘導にわざと乗っておけと皆に提案し。
ひたすら敵をなぎ倒していくと、やはり私と同じく審神者の身でありながら時間を渡る者の気配が強くなっていく

「あそこか」

向こうの方から単騎で駆けて来るものを視界に捕らえた。
刀剣ではない、時間渡航できる審神者なんて数が少ない

こちらの隊の様子を探る様に離れて
彼の隊も合流したようだ。

こっちは、と

刀装がやや掛けているが刀剣本体には何も傷が無い。
すこし茶々をいれてみるか

光世達が私に視線を寄越した後、お互いに挟み撃ちに・・・
いやいや撃っちゃいかんて
挟んで驚かす事くらいできるだろう

相手が強かったら私がピンチですがががが

光世が最後の敵を斬った後、思い切り本体をかくれんぼしてる者達の頭上にぶん投げる
光世、本体を投げるな、折れたらどーすんの!!

はと我に返り、彼らの背後に回るかのように
思い切り屋根を蹴り空中を飛び、彼らの背後を取った。

着地は成功したけどジンジン響くー、怪我はしてない
ちょっと痛かっただけ。

彼の審神者は私を見た瞬間、少し笑った気がした

「その家紋、きみがこの子達の審神者なん?」
「如何にも、私は石田三成。毛利に仕える将だ」
『はぁ!?』

耳キーンってなった!全員で叫ぶ事ないやん!
どうせ私が歴史クラッシャーだよ!!

「あんたおもろい人やなぁ」
「武将が面白くても問題あると思うが」

何かこのほわほわーっとしてる審神者が私と似てる気がしてしょうがない!
きっと三成らしく睨み付けると、また笑われた気がする
まあ、私も子供に見えるらしいからなー

視線を外さずにもやもや考えていてふと気づいた
審神者が居ない

「あっぶな!」
「おや、よう避けたなぁ」

おまっ、鞘で顎狙うとか恐いこの審神者!

「主!」
「大丈夫だ」

再び審神者を見ると嬉しそうに

「兄ちゃん一戦手合わせしてみんか?」

どうもこの人は私の腕を見てみたいらしい。
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