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三成さんと永利さん

第1章 三成さんと永利さん


25

審神者の誘拐か、私怨、恋慕、その他に考えられるとすれば…

「こんのすけ」
「は、はい!」
「貴様の主は霊力が高かったか?」

そう聞くと、そういえば…と目を見開く
こくこくと頷いたのを確認して

「霊力高いと何かあるんかいな」
「その場で殺せば刀剣達への霊力供給は無くなり本丸は無力化するな」

"殺す"と言う言葉にこんのすけは「ひっ」と息を詰まらせ
「呑気に話してないで助けに行きましょうよおおお」と手足をバタつかせる
取り敢えず落ち着けこんのすけ。

「連れ帰ったら何するん?」
「儀式的な物に使うんじゃないか?例えば強い種類の敵を顕現させる為とか」
「あー、霊力は何にでも使えるんやねえ」

取り敢えずその凛って子らしき霊力辿って走って
可能性のある事を話しつつ

「何で俺等のとこに来ないんやろねえ」
「…何倍にもなって返って来るからだろうが」

永利は何をボケた事言ってるやら、まだ熱でもあるのか?と顔を顰めたら
にへらと笑って…帰ったらまた簀巻きにして診察すっか?

ゲッセイを呼び出したかと思ったらその上に乗って
あ、全力で走ってたわ。

「三成は速いなぁ」
「フン」

こんのすけ抱えてるけど様子を見たら、あら真っ青

「こんのすけ、平気か」
「これ人の出せる速さじゃないですよね!?」

婆娑羅者だからしゃーないと言っても通じないですよね
霊力の反応が、ん?

「ここで反応が消えてるぞ」
「あらぁ、本当」
「ええええ!?」

周囲を見れば見た事の無い廃墟
時代はいつだ?
倒れた信号機、廃車同然の車達。

「死した世界、パラレルワールドか」
「嫌な世やな」
「あ!凛様ああああ」

こんのすけの目の先を追うと敵の大太刀に担がれた娘が居た
あの子がこいつの主か。
周囲に敵が群がり私達を囲む。

こいつらは歴史修正主義者じゃない、亜種か。

「修正して世界を変えようとする奴も居れば滅ぼそうって考える馬鹿も居るわけか」

永利に目線を交わして頷き
先ずは周囲の掃除だ。
こんのすけを地面に降ろして居合いの構えを取った。
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